◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
今の美術業界を考える(その312)
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
証券会社とコラボ 2010年2月27日
今週は、日本橋のある証券界者とコラボレーションをしてきましたので
そのご報告です。銀座の画廊巡りを始めた事をきっかけに、日本橋巡り
の会との出会いがあり、そこから日本橋の企業との出会いがありました。
そのうちの一つが、今回の証券会社です。
今の日本の企業では、美術を仕事に取り入れようとする会社は非常に
少ない中、こちらの会社では美術を仕事に利用しようという考え方が
経営トップにあるようです。今回はこちらの企業にとっては3回目の
美術展ということですが、会社のロビーに美術品を飾ってお客様に
楽しんでもらおうという企画です。
日本橋の一等地の1Fロビーで贅沢な企画だったと思います。
最初はシンワアートオークションの下見をこちらの会社で2日間、
展示したそうです。金融機関で美術品を借りて展示するときの
問題点は、毎日、貸し出しする美術品の搬出入をしなければいけない
ことだと思います。朝10時から5時までの展示なので、9時過ぎに
作品を持ち込み展示し、夕方5時以降に毎日画廊に持って帰るのです。
また、基本的に会場での販売は禁止で、ご興味のある方は画廊にきて
下さいということでした。
今回のコラボレーションで一番驚いたのは、証券マンの方が街頭で
呼び込みをしてくれたことです。実際に、いわゆるキャッチセールスが
街中で呼び込みセールスをして画廊で販売しておりましたので、
どうもイメージが悪かったのですが、呼び込みの得意な方が街頭に
たつと面白いように多くの人が会場に入ってくるので驚きました。
しかも、作品を楽しんで帰っていかれるので、日頃の私たちの仕事に
対する姿勢も考える余地があるのではないかとも思いました。
もちろん、すぐに結果の出る仕事ではありません。せっかくの機会
でしたので、社長と私がなるべく積極的に会場に足を運ぶように
いたしました。マイナス思考で今回のイベントを考えれば、証券会社
に高額な絵画をほとんど無料の形で提供し、証券会社の顧客サービス
に利用され、販売することもできないわけです。しかし、プラス思考で
考えれば、証券会社のお客様に私たち画廊の存在を知ってもらい、
直接にふれあう機会を頂き、ただで多くの人を読んでいただいて、
広告させてもらったと考えれば、とても良い企画でした。しかも一緒に
働いた、証券マンの方々が美術品に興味を持ってくれたことが何より
嬉しかったです。
さらに、日々勉強だと考えれば、証券会社の人々は、朝早くから遅く
まで働いていて、しかもモニターや数字を追っているわけですから、
改めて美術品に囲まれて仕事をしている私たちは、それだけで幸せを
感じなければ罰が当たると思います。
文責 野呂 洋子