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今の美術業界を考える(その317)
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タイ出張報告 2010年4月3日
先週末に娘と二人でタイに行ってきました。目的は、我が家に3ヶ月ほど
滞在していた留学生のビーちゃんが大学受験で難関のチュラロンコン大学に
合格しましたので、そのお祝いです。タイから日本に来る留学生は富裕層が
多く、ビーちゃんもその一人です。また、家族の絆が非常に強く、よく
ビーちゃんの携帯にはお父さんからハートマーク付きのメールが入っていた
のを見せてもらっておりました。
うちの娘も12歳になり、だんだんとお年頃で反抗期も始まっており、
お父さんの事を避けるようになってきました。中学になると、部活動が忙しく
なるので、なかなか旅行もしづらくなるだろうということで、アートフェア前
の強行軍ではありましたが、娘と二人の旅行をしてきました。
まず、驚いたのは、大接待を受けた事でした。ホテルに迎えにきてくれる
ということでしたが、朝7時半から夜9時まで分刻みのスケジュールで、
一家総出での3日間でした。この時期のタイは真夏で、40度近くあり
少し歩くだけで熱射病になりそうなくらいの気温でした。水上マーケット
や、王宮や文化施設を案内してもらいました。
3年ぶりのタイですが、空港も新しく大きくなり、この3年間の経済発展は
目を見張る物がありました。上海や北京で起こっている事と近い物を感じて
きました。1997年に経験したタイ発のアジア通貨危機は、もう昔のことに
なっているようです。今回の金融危機もそうですが、通貨が暴落することは
危険ではありますが、外国からすると投資のチャンスですから、外資の力
によって案外早く危機から脱しているように思います。
日本は、アジア通貨危機の時も、今回の金融危機も直接は関係ないと言われ
ながら、相対的に安全だということで、円高に見舞われ、輸出産業に打撃を
与え、深く長い経済的な打撃を受け続けています。そして、円安になれば
外資も入りやすいのですが、円高により経済的に鎖国状態になるのです。
ビーちゃんファミリーは日本の車産業のタイの経営者ですが、非常に景気は
良いようです。誇らしげに、タイでは増収増益だと言っておりました。
先週のG1サミットではありませんが、やはりアジアの経済成長を日本は
取り込んでいかなければ成長するのは難しいことを肌で実感しました。
また、バンコクから離れたカンチャナブリでも多くの外国人観光客が
おり、東京よりカンチャナブリの方が遥かに国際都市だと思いました。
これから10代のビーちゃんや、うちの娘が働くようになる時代には
アジアの時代の到来です。その時に思う事は、経済成長というものを
環境を破壊しながらではなく、環境と共存しながらの経済成長を考える
ことが、彼らに課された大きな課題なのだと思います。
文責 野呂 洋子
